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歴史ある神社の再建に作られた版木 天保年間から時を越え摺りあげる
愛媛県西予市に位置する若宮神社にまつわる、古版木の摺りをご依頼いただきました。
全国的にも珍しい「かっぱ」が狛犬として座することで知られる若宮神社は、かつてこの地を治めた高山城主宇都宮修理太夫正綱氏を祀っており、今もなお地域の人々に愛され、大事に守られています。
ご依頼いただいた版木は、神社再建を記念して宇都宮氏を描いた、天保12年(1841年)製の墨摺り木版画です。
非常に保存状態がよく、凛々しい表情の宇都宮氏とともに、「大松若宮大神」と「伊予國宇和郡高山浦鎮座」の文字が彫刻されており、筆の運びをそのままに摺りを行いました。
地域に敬愛される鎮守の神の姿を現す 匠による170年の歴史を刻む版木の摺り
時の流れを感じる彫刻面
やや丸みが出て艶を帯びる彫刻面に、年代の深さが思い量られる。
単色墨摺りの妙が光る
職人の高い技術で、細い線とベタ面(平面部)を、細部のつまりなく一度に摺りあげる。。
概要
内容 | 若宮神社「大松若宮大神」御神像版木 摺り |
所有者 | 個人所有 |
作者 | 不明 |
仕様 | 天保12年製版木 / 墨摺り / 山桜材 |
サイズ | タテ約70cm×ヨコ約20cm×厚さ約3cm(版木) |
制作期間 | 約1ヶ月 |