古版木摺り 奈良吉野 松屋本店所蔵 木版画摺り

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大切に保管されていた明治時代の商いを知る貴重な版木

奈良県吉野郡吉野町にある菓子舗 松屋本店所蔵の古版木摺りをご依頼いただきました。

松屋本店は、天保13年(1842)創業当初から続く味噌醤油の製造販売を手がけたのち、現在では、吉野本葛の葛湯・葛菓子をも製造販売する老舗です。

今回ご依頼いただいた古版木には、明治35年当時の当主が発行した浄土真宗本願寺派本善寺「蓮如上人四百回忌大法会図」をはじめ、屋号入り醤油ラベルや吉野烟草の包装紙など商いに関する版木が多数あり、保存状態のよいものでした。特に烟草の包装紙は、当時、吉野産の烟草がいくつかの銘柄で販売されていたことを知る貴重な資料と言えます。

お預かりした版木は種類ごとにわかりやすくまとめ整理

版木を種類ごとに整理
版木は1枚ずつ新聞紙で包み、紐をかけてまとめる

種類別に包まれた版木
保管の際に内容がわかりやすいように版木の上には摺り見本を包みごとにつける

概要

内容松屋本店所蔵 古版木 摺り
作者不明
原本制作時期明治時代
サイズタテ約8.5cm×ヨコ約10cm〜タテ約31cm×ヨコ約30.5cm(版)
作業内容山桜板 多色墨摺・色摺
制作期間約4か月

松屋本店

奈良県吉野郡吉野町にある天保13年(1842)創業の菓子舗。味噌醤油の製造販売から始まり、現在では吉野本葛を用いた菓子を手がける。特製葛湯「銘菓 葛湯 吉野拾遺」が有名。

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