摺り・版木の整理

摺り(すり)とは、版木が持つ情報を和紙に写して具現化すること

お手元にある版木の図像を摺りだして、絵や文字が持つ意味をお伝え致します。詳しい調査が必要な際には、竹中木版印刷所の長年培われた職人の知識に加えて美術館・博物館や、大学、各種研究機関と協力して分析を行います。

「蔵に多量の版木が保管されていたが、何かわからない」というお困りごともお任せください。1枚ずつ摺りだして、どの版木がどんな絵を写すのかを整理整頓し、何に使われていたものかお調べいたします。

神仏画やお札、浮世絵、風景作品など、木版であれば用途・サイズ・年代を問わずご対応させて頂きます。

古版画の摺り
かつて神社仏閣で参拝者にお渡しされていた神仏画などの原版が発見されたることは度々あります。版木の状態によっては、そのまま摺りだして、当時の木版画を蘇らせることが可能です。摺りものを飾られる場合には、掛軸や額装へのお仕立ても承ります。

古版木の整理
古い版木は、その使命や目的がわからなくなったまま保管されている場合があります。特に多色の版木の組みがバラバラになっていると、一部の版木だけをみても何の為のものか、判断が難しいです。そのような版木をまとめてお預かりし、1枚ずつ摺りだして、それぞれの版木をまとめて整理いたします。

いつの時代も、人々の暮らしに寄り添う木版印刷

現代の印刷は、機械で行う高速の大量印刷が普通です。この機械印刷へ移行していくのは明治時代に入ってからでした。つまり、機械印刷の歴史はおよそ150年ほどです。それ以前の日本では木版印刷が主流であったため、神社仏閣や大きな商家に木版がたくさん眠っていることは珍しくありません。特に、商いをされていた家では、商品の掛け紙や包装紙など商用の木版が多く存在していました。

京都では今も昔と同じように、木版摺りの掛け紙を商品の包装に使用されている老舗があり、竹中木版印刷所では、そういった摺りの仕事も承っております。人の手によって生まれる、ほかにはない温もり溢れる印刷は好評を得ています。

摺り・版木を整理する事例